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PCB廃棄物とは

PCB廃棄物は、処分先が全国に数箇所しかないなど、様々な制約があります。
そんなPCB廃棄物の中には、高濃度PCBと低濃度PCB(微量PCB)があることをご存知でしょうか。
ここでは、処分方法などにおいてどのような違いがあるかをご説明します。

■PCBとは

PCBはポリ塩化ビフェニルといい、絶縁性・不燃性・化学的安定性などの性質を持った、油状の物質です。トランス・コンデンサ
かつてはトランスやコンデンサといった電気機器の絶縁油など、幅広い用途に使用されてきました。
しかし、1968年のカネミ油症事件により、その毒性が社会問題化すると、政府は1972年に行政指導で製造・輸入・使用を禁止し、1975年に発効された法律で日本国内での製造・輸入・新たな使用が禁止されました。

しかし、2002年にPCBを使用していないはずのトランスやコンデンサ等の電器機器に、数mg/kg〜数十mg/kgほどのPCBに汚染された絶縁油を含むものが判明し、問題となっています。

■PCB濃度による違い

上記のような、微量のPCBに汚染された電気機器が廃棄物となったものを「微量PCB廃電気機器等」といいます。
これらは、PCBを利用して製造された高濃度PCB廃棄物と異なり、非意図的にPCBが混入されたものになります。これらのPCB廃棄物は濃度によって、処分施設が異なります。その違いは以下の通りです。

名称 特徴 処分施設 期限 届出
※3
高濃度PCB
廃棄物
PCBが絶縁油として使用されている。PCB濃度も高濃度であり、一般的な濃度としてコンデンサが100%前後、トランスが60%前後と言われている。

JESCO
(全国5箇所)

微量PCB汚染
廃電気機器等
絶縁油などがPCBに微量ながら汚染されているもの。判別基準は0.5mg/kg以上。 国が処理施設を認定※1
PCB濃度0.5mg/kg
以下の電気機器
機器内の絶縁油中のPCB濃度が0.5mg/kg以下の電気機器。通常の産業廃棄物に該当する。 通常の廃棄物処理業者※2
×
×

※1.これまでは処分施設がなく、国の認定を受ける処理施設が出るまで適切に保管しておくことが決められていました。しかし2010年6月11日に、(財)愛媛県廃棄物処理センターが国から認定を受け、その他の施設も認定を受け始めたため、今後は徐々に処理が進む見込みです。
※2.処理業者に委託する際は、PCB廃棄物に該当していない旨を書面で提出する必要があります。
※3.PCBを保管している事業者は、毎年6月30日までに、保管や処分状況に関して都道府県知事に届出る必要があります。届出をしていない、もしくは虚偽の届出をした場合は、6ヶ月以下の懲役また50万円以下の罰金が課されます。

PCB廃棄物を処理したい方はこちらもご覧下さい。>>PCB廃棄物の処理・運搬

■PCB廃棄物の調べ方

トランスやコンデンサなどを廃棄する時は、PCBの混入を調べる必要があります。

確認・問い合わせ 
▼STEP1
 
高濃度PCB汚染機器は銘板が公表されているので各メーカーや(社)日本電気工業会のHPなどで確認、問い合わせ。 該当したら高濃度PCB廃棄物として保管・処理する。低濃度PCBも同様。PCB混入を調べるにはまずお問い合わせを

STEP2
銘板や問い合わせで は分からず、PCBの混入が完全に否定できない場合は、絶縁油中のPCB濃度を分析する。
濃度が0.5mg/kgを超えた場合、低濃度PCB(微量PCB)廃棄物として保管・処理をする。
基準値を超えない場合は、通常の産業廃棄物として処分する。

>>廃棄物の分析知識

低濃度PCBの分析については、分析費用の一部に補助金が支給されることもあります。補助金申請の受付期間や注意事項も異なりますので、一度管轄の都道府県や政令市にお問い合わせください。

《参考》 三重県の分析補助金申請 /  愛知県の分析補助金申請

PCB混入が確認された場合、行政への届出や保管、適正な処分を行う必要があります。
また、PCB保管事業者には様々な規制や義務が課されます。
具体的にどんな義務があるのかを下記でご説明します。

■PCB廃棄物保管事業者の義務

PCB廃棄物を持つ事業者には、下記のことが義務付けられています。

【保管及び処分の状況の届出】
PCB廃棄物を保管しているだけでも、都道府県に届け出なければなりません。PCB廃棄物の保管は決められた基準を満たす必要があります。
届出をしなかった場合、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金があります。

【期間内の処分】
PCB廃棄物を法律で決められた期限(2016年(平成28年)7月15日)までに処分しなければなりません。
処分に違反し、改善命令にも違反した場合、3年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金、またはそれらを併科されます。

【譲渡及び譲受の制限】
法律ではPCB廃棄物の譲り渡し、譲り受けを禁じています。
違反した場合、3年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金、またはそれらを併科されます。

【特別管理産業廃棄物管理責任者の設置】

PCB廃棄物を適正に管理・保管・処分するため、事業所ごとに、上記の責任者を設置する必要があります。
違反すると、30万円以下の罰金があります。

【PCB廃棄物の適正な保管】

PCBに汚染された廃電気機器は、廃棄物処理法の特別管理産業廃棄物保管基準に則った保管をする必要があります。
改善命令に違反すると、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、またはそれらを併科されます。


PCB廃棄物は、法律をしっかりと順守し適正に保管、処理していくことが重要です。

 



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