2026.05.01
今回は、6月30日が提出期限の「マニフェスト交付等状況報告書」について解説し、実際に担当者の皆様が行うことをご説明いたします。
今年度から廃棄物管理に携わることになった方はもちろん、毎年の報告を面倒に感じていらっしゃる方にも、ぜひご一読していただきたい内容です。
「マニフェスト交付等状況報告書」とは?
正式名称を”産業廃棄物管理票交付等状況報告書”といい、マニフェストを交付した事業者には、前年度1年間分のマニフェスト交付等の状況を記載し、管轄する行政へ提出することが義務付けられています。(廃棄物処理法第12条の3第7項)
詳しくは、次のように定められています。
「マニフェスト交付等状況報告書」の概要
【報告頻度】 年1回
【対象期間】 前年度の4月1日〜3月31日までの期間
【提出期限】 毎年6月30日まで
(例)令和7年4月1日〜令和8年3月31日までに交付したマニフェスト ⇒ 令和8年6月30日までに報告
【対象者】 マニフェストを交付した事業者(電子マニフェストでの交付分を除く)
【提出先】 管轄する行政
記載事項
そして、各行政の様式にそって、次の内容を記載します。
排出事業者の名称・住所・電話番号
排出事業場で行われる事業の業種
マニフェストを交付した産業廃棄物の種類・排出量(t)・交付枚数
運搬受託者(収集運搬業者)の許可番号・氏名又は名称
運搬先の住所
処分受託者(中間または最終処分業者)の許可番号・氏名又は名称
処分場所の住所※行政ごとに細かい記載の方法が異なる場合があります。
様式は行政のHPよりダウンロードできます。
各事業所に送られてくるものではありませんので、排出事業者が自ら入手する必要があります。
また、自治体によっては前年とフォーマットが異なっていることもあります。例えば、住所コードが不要になる等。
さらに、ダウンロードする際には、必ず前回と変更点がないかどうかの確認もお忘れなく。
「マニフェスト交付等状況報告書」作成の基本手順
では、ここで実際に皆様が行う作業をご紹介いたします。(※管轄する行政の様式に従ってください)
① 前年度の4月1日〜3月31日の発行した紙マニフェストを集める。
② その紙マニフェスト産業廃棄物の種類、運搬業者・処分先ごとに分ける。

③ その山ごとの紙マニフェストの枚数を数えます。
④ 山ごとの必要な情報(品目や運搬業者・処分業者等)を記入します。
③で数えた枚数も「管理票の発行枚数」として記入します。
Q&A
続いては、報告書を記載していく中でぶつかる疑問を解決していきましょう!
Q1:報告書の様式では排出量がトン。
マニフェスト上は異なる単位だけどどうすればいいの?
⇒換算係数を使用します
換算係数とは、”㎥”や”個”などの単位を、”t”へと変換できる数字のことです。
換算係数の一覧は管轄する行政のHPから入手できます。
例:廃プラスチックの場合

Q2:廃棄物はすべて有価物として取り扱って、マニフェストの発行をしていない。
この場合も報告対象になるの?
⇒対象外です
交付したマニフェストが報告書の対象になるため、マニフェストを交付していなければ報告の必要はありません。
Q3:産業廃棄物の種類及び産業廃棄物コードってなに?
⇒行政ごとに決められた廃棄物のコードです
コードの一覧は、それぞれ行政のHPで入手できます。三重県では電子マニフェストで使用している産業廃棄物コードを記載します。
Q4:廃棄物の種類のコード番号を記入する際、どの小分類に該当するか分からない!
⇒大分類で記入しましょう
必ずしも小分類で記載する必要はありません。該当する廃棄物の種類を、中分類または大分類から選ぶことで問題はありません。マニフェストに記載されている品目を元に記載します。
*大・中・小分類の区分けのない産業廃棄物コードを使用している行政もあります。
(例:愛知県、名古屋市等)
報告不要!電子マニフェスト
電子マニフェスト登録分については、第三者機関のJW-NET(情報処理センター)がそれぞれの管轄する行政に報告を行いますので、排出事業者が自ら行う必要はありません。なお、電子マニフェストと紙マニフェストの両方を使用した場合には、紙マニフェスト使用分については、報告する必要があります。
また、報告が不要である以外にも、次のようなメリットがあることから、環境省では電子マニフェストの導入を薦めています。
電子マニフェスト導入のメリット
事務の効率化
・パソコンから簡単に登録・報告が可能
・排出事業者による管理票の保存が不要になる
・廃棄物の処理状況の確認が簡単にできる
・管理票データの加工が簡単にできる
・事務効率化によって、人件費が削減できる
法令の遵守
・管理票の誤記
・記載漏れを防止できる
・排出事業者が処理委託した廃棄物の処理終了確認期限を自動的に通知することができるため、確認漏れを防止できる。
データの透明性
・管理票の偽造を防止できる。
・管理票情報を第三者である情報処理センターが管理、保存するため、情報の透明性を図ることが出来る。
「マニフェスト交付等状況報告書」についてお分かりいただけたでしょうか?
自治体ごとのルールもありますので、HP等を確認しながら書類を作成いただければと思います。
電子マニフェストを導入されていないようでしたら、この機会にぜひご検討ください。
また、「以前、処理会社に電子マニフェストでの対応をお願いしたけど無理だった…」という場合も、業界のDX化が進んで状況が変わっている可能性もあります。再度、相談してみるものよいかもしれません。
参考引用サイト:
日本産業廃棄物処理振興センターHP
環境省HP:「産業廃棄物管理票に関する報告書及び電子マニフェストの普及について」










